梶原一騎版「8マン」。同氏のとても濃い原作も、桑田氏の絵で表現されるとそれほどくどさが感じられず、変に力まず読める。決して完全無欠なスーパーヒーローではなく、敵の科学力によって肉体強化されたため、正義と悪との間に揺れる描写が、やはり梶原一騎ならではの展開になっている。
人間ではなくなった悲しみゆえに一切喋らなかった主人公が、最後の戦いに挑む直前、愛する人に向かって初めて言葉を発する場面は名シーンだ。諸事情あって連載誌の少年サンデーコミックスからは単行本化されず、別の出版社から発売された隠れた名作である。
あらすじ
198X年、香港で行なわれた全世界カラテ選手権。その試合中、ゴッド・アームとよばれる東郷日出人六段が何者かに狙撃され命を落とした。その父・東郷直樹博士は、ノーベル賞候補ともなった天才的な科学力で彼を蘇生させようと試みる。
しかし蘇った日出人は、人間の常識を遥かに超えた力を身につけていた。大岩を砕き、木々を倒す彼を遠くから見つめる怪しい集団。その中の一人、ゲバルト・ハインリッヒ博士は、作戦の成功を確信した。博士は、ヒットラーの時代に生み出された細胞強化エネルギーV100を日出人に打ち込んで殺したのだ。そうすれば、父の東郷博士は必ずや彼を蘇生させるだろうとを計算していたのだ。
博士は、日出人の脳を改造して組織の手先にしようと企む。そこで、フィアンセの矢代理奈の弟・純を人質にして彼を捕らえた。脳改造されたゴッド・アームは組織の手先となり暴れるが、理奈のバイオリンの音色に一時意識を取り戻し、逆に組織の計画を粉砕する。しかし、やがて組織と同盟を結ぶ宇宙人が姿を現し、世界中をUFOで攻撃し始めた。
戦いの中でゴッド・アームは一度は命を落とすが、父の治療により復活。そして世界中の科学者達の協力によってさらにパワーアップした。組織の最終作戦、巨大戦艦による総攻撃を砕くためゴッド・アームは単身戦いを挑む……。
(C)梶原一騎ファンサイト「一騎に読め!」主宰者・BON
ISBN4-7759-1009-4
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