出でよ! グレンダイザー
原作者永井豪氏自らが描く本物感!
そして岡崎優氏のマリアちゃんの可愛さ!
テレマガ版こそ至高!!
柳沢テツヤ(アニメーション演出家)
『UFOロボ グレンダイザー』(英語表記 UFO Robot Grendizer )は、永井豪氏が「テレビマガジン」に連載した作品としては『マジンガーZ』『グレートマジンガー』に続いて3本目にあたる。第1回は初出時に『グレートマジンガー』の最終回と連結しているため、本書は当時の誌面の流れを極力再現することに努めた。『グレート』の最終回には初出時には小松崎茂氏によるイラストが4ページ挟み込まれているが、これらも当時の配置のまま掲載している。なお、当時の主要掲載誌である「テレビランド」と「冒険王」も同様に『グレート』最終回と『グレンダイザー』の第一回を同時に載せており、この流れはあらかじめ綿密に錬られていたようだ。
「テレビマガジン」の『グレンダイザー』は兜甲児のモノローグから始まる。これが「週刊少年ジャンプ」連載の『マジンガーZ』のプロローグを意識していることは明白で、兜甲児の物語を起点に戻す役割を果たした。シリーズの初期は、主人公デューク・フリードの悲しみとベガ星人の卑劣さを全面に押し出して、前後編のストーリーを交えながら作品世界を丁寧に構築している。ちなみに第1回から第5回までは講談社コミックスの収録時に描き足しが行われており、より物語に厚みが加えられた。本書は講談社コミックスの原稿を完成状態と判断して、該当回に関しては描き足しを尊重して収録させていただいた。また、第6回以降は、これまで発売された単行本ではオミットされており、本書の初めての収録となる。
第9回より作品に大きな変化が訪れた。執筆者が永井豪氏より岡崎優氏に交代したのである。これは永井豪氏が多忙となったためだが、むしろ「テレビマガジン」誌上への作品発表は積極的に続けられた。『ガルラ』(1976年7月号〜1977年3月号)『電送人バルバー』(1977年4月号から10月号)に加えて、『へんちんポコイダー』(1976年6月号〜1977年7月号まで不定期連載)と、次々と永井氏によるオリジナル・ヒーローが生み出されていったのである。一方、連載を引き継いだ岡崎氏は、過去に永井豪氏のアシスタントを務めた経験もあり、適任者であることは言うまでもない。しかも、少女漫画を指向する岡崎氏のペンタッチは、『グレンダイザー』の魅力をより引き立てているのだ。特にシリーズ後半のヒロイン・マリアや最終回に登場するルビーナは、岡崎氏のアレンジにより、魅力的な仕上がりを見せた。また、最終回は原案が存在しながらも、テレビには登場しなかったベガ獣クイーン=パンサーの活躍も確認できる。
P375より始まる番外編は「テレビマガジン」1977年1月号増刊号に掲載された作品で、ダイザーチームの私服姿が見られるサービス編。本誌が連続ストーリーになっていた都合上、最後に収録させていただいた。その他、P405には講談社コミックス用に描き足されたプロローグ部分、P416には「テレビマガジン」1975年9月号用の新連載告知ページを再録している。後者については映画『宇宙円盤大戦争』用のラフデザインをもとに描かれた、デューク・フリードが注目ポイントだろう。
P.218……第9話
P.240……第10話
P.260……第11話
P.276……第12話
P.290……第13話
P.303……第14話
P.318……第15話
P.332……第16話
P.345……第17話
P.361……第18話
---------------以上、原作:永井豪/漫画:岡崎優
「テレビマガジン」講談社
1976年(昭和51年)6月号〜1977年(昭和52年)3月号
P.375……番外編
「テレビマガジン」講談社
1977年(昭和52年)1月増刊号
原作:永井豪/漫画:岡崎優
P.405……講談社コミックス版プロローグ
P.416……新連載告知
「テレビマガジン」1975年(昭和52年)9月号掲載
P.418……テレビマガジン元編集長 田中利雄インタビュー
P.423……特別エッセイ「僕とグレンダイザー」柳沢テツヤ(アニメーション演出家)
P.424……作品解説
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